都市部と異なる暮らしの固定費

住宅・空き家 島への移住について

小豆島黒田邸台所

今日は一軒家にかかる固定費のお話です。
電気、ガス、水道といった毎日の暮らしに欠かせない生活インフラ。そのなかでも特徴的な給湯設備と下水設備についてご紹介します。

◯給湯設備の違い
島の一軒家で多いのが、「灯油ボイラー」です。灯油ボイラーはランニングコストは低い代わり、少し管理(給油)の手間がかかる給湯方式です。(※別途費用で給油管理をお願いすることもできます)

[ちなみに]アパートは、ガス給湯器が主流です。島に都市ガスが通っておらず、割高なプロパンガスを使用するため月々のコストは高くなります)

あと古い一軒家だと、大きな電気温水器が設置されていることもあります。こちらはお湯を沸かして溜めておく、大きなポットのようなものなので、たくさん使うとお湯切れになってしまうことも。

◯下水設備の違い
下水道料金がかからない代わりに、設備の維持管理は各自で行う必要があります。
下水設備は、大きく汲み取り式と浄化槽に分かれます。

汲み取り式には、いわゆるボットン便所タイプと、少量の水を一緒に流す、見た目は水洗とさほど変わらない「簡易水洗」タイプの2種類があります。
浄化槽には、トイレの汚水のみを処理する単独浄化槽(※)と、洗濯やキッチンなど家庭から出る全ての水を処理する合併浄化槽の2種類があります。

浄化槽の場合は、浄化槽法で定期的な保守点検(年3回以上)及び清掃(年1回)を行うこと、また、法定点検(年1回)を受検することが義務付けられているので、合わせて年間約4~5万円ほどの費用がかかってきます。
保守点検・清掃は島内業者と契約をする必要がありますから、空き家になっていたお家を借りたり買ったりする場合は忘れず確認しておきましょう。

汲み取り式の場合は、利用人数にもよりますが、大体1~2ヶ月ごとに汚物の汲み取りを依頼する必要があります。(※集落によっては汲み取りの日程が決まっていることもありますのでお引越しの時に聞いておきましょう。)
費用は一回約2~4千円ほどです。

(※)単独浄化槽
トイレの汚水しか処理されないということは、洗濯やキッチンから出る排水はそのまま海に流れてしまう、ということです。つまり、使い方次第で海を直接的に汚してしまうことになります。
土庄町・小豆島町とも、合併浄化槽の設置費用の一部を補助することで、単独槽から合併浄化槽への転換を促進しています。

kana

2020年2月に単身移住。
現在は商業エリアからは離れた地域に住み、近くの畑での家庭菜園や稲作チャレンジなどをして島ぐらしを楽しんでます。

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