肥土山虫送りに参加して

子育て 島ぐらしダイアリー 文化・行事

こんにちは!
土庄町地域おこし協力隊 子育て移住・空き家コーディネーターの堀川です🐓

7/1 肥土山地区で行われた「虫送り」※
※「虫送り」とは、稲に付く虫を追い払って豊作を祈る、伝統行事。火手(ほて)というたいまつを手に、地区のみんなで田んぼの周りを練り歩くもの。肥土山の虫送りは、昔から“子どもたちが主役”の行事のようです。

初参加の去年は見学だけでしたが、今年はありがたいことに娘とともに火手を持って歩かせてもらいました🔥今回はその時のお話です。

天気予報は雨☔ 実際の天気も、やっぱり雨☔
祈る思いで、一日中雨雲レーダーの動向を気にして過ごしました。

そうして迎えた開催の時刻。地区のみんなの日頃の行いからか奇跡的に雨がやんで、霧がかった幻想的な雰囲気の中、予定通り虫送りは実施されました。

竹でできた大きな火手(ほて)を手に説明を聞き、スタンバイする子どもたち😊

私と娘も、火手(ほて)を一本持たせてもらい列の後方に並びました。順番に火手(ほて)に火を灯してもらい、ひとり、またひとり…と順番に出発していきます。その度に、遠くにゆらゆらと揺れ進む火の灯りが増えていきます。

『自分も、今からあの列に加わるのか…』

遊園地の乗り物の順番が近づいてきた時のような、鼓動が高まる感覚。

順番がきて、私たちの火手(ほて)にも火が灯されました。「行ってらっしゃい」とあたたかな笑顔で送り出してもらった先で目に飛び込んできた世界は、本当に幻想的で、誇らしいものでした。沿道の見学者がこちら(子どもたち)に向けてくれるまなざしもまたあたたかく。誇らしく、嬉しい経験でした。

少子高齢化、人口減少が進むこの時代、伝統行事を守り続けていくということは極めて難しいことです。

それでもやっぱり、あの子どもたちの誇らしい表情や、子どもたちを見守り包み込む、あたたかで勇ましい大人達の表情を見ると、『これは絶対に、なくなってほしくない』そう心から思います。
「おいしいお米がたくさん実りますように…」その思いももちろんですが、“子どもたちが、自分のふるさとを想う”機会のひとつとして、ものすごく意味のある素敵な伝統だと思いました。

肝心の娘はというと、火手(ほて)から手を放すことなく、最後まで歩き切りました。一か所に集められた火手(ほて)がバチバチと燃える様子をじっと見つめていた彼女。どんなことを考え、感じていたんでしょうか。
後日写真を見せると、「なぁちゃん(娘の名前)も、これやったな?😊」と得意気。3歳という幼い娘の頭の中にもしっかりと残る経験になったようです。

新参者ではありますが、肥土山で暮らす一人として、自分にできることにアンテナを張りながら精一杯協力していきたい!そう思いました。

ここ小豆島(土庄町肥土山)での子育ては、これまで経験できなかったことが山ほど詰まっています✨

虫送りや農村歌舞伎といった伝統行事はもちろんですが、近所の方が玄関先に野菜を置いておいてくれたり、島内にない珍しいものが手に入れば、おすそ分けしてくれたり。重いものを運んだり、スマホの操作なんかは私たちの出番。「助けてー」と声がかかれば喜んで対応しています。手探りで始めた家庭菜園には、近所のおばあちゃんがたまに様子を見にきてくれてキャベツについた虫を探して取ってくれたり(笑)、共働きの私たちがピンチの時に友人が代わりに娘を子ども園に迎えに行ってくれたり。子ども服やおもちゃのおさがりもたくさん届いて、自分たちで何かを買う必要がないくらい。本当に助かっています。

【できる人ができることをして支え合う世界】
【困った時に「助けて」が言える世界】

そんな世界に仲間入りできた今。とても心地よく、毎日が生きやすいです🌱

「興味あるなぁ…」
そんなあなた、ぜひ視察もかねて遊びにきてね。お話しよう!島内を案内するよ!

Airi

2023年5月に大阪より家族で移住してきました、堀川愛理です。
同年7月~土庄町の地域おこし協力隊に着任。“子育て移住・空き家コーディネーター”として子育て世帯の移住定住支援や空き家活用の担当をしています。
一児の母(3歳女の子)。社会福祉士。人が好き!ぜひ仲良くしてください♪

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